***
雪のささやきと花の吐息
混じりあい生まれた小さな光
白き肌に淡桃の髪
緑の瞳は森を映す
雪は舞い 花は揺れ
そっと紡ぐ優しき魔法
ふたつの世界をつなぐ声
ユキハナは微笑む
***
むかしむかし、風のそよぐ森の奥深くに、小さな精霊の村がありました。
そこには雪の精霊たちと花の精霊たちが仲良く暮らしていました。
ある冬の朝、雪の精霊の王さまと、花の精霊の女王さまの間に、小さな女の子が生まれました。
彼女の名前はユキハナ。
ユキハナは、お父さまのように白く透き通る肌を持ち、お母さまのようにやさしいピンク色の髪をしていました。
瞳は春の芽吹きを映すような淡い緑色で、ふんわりとうねる髪が風に揺れるたび、雪と花の魔法がそっと舞い上がりました。
けれど、ユキハナにはひとつ悩みがありました。
雪の精霊たちと遊べば、体はぽかぽかになりすぎて雪が溶けてしまい、花の精霊たちと遊べば、冷たい風が吹いて花びらが震えてしまうのです。
「わたし、どちらの世界でも迷惑をかけてしまう……。」
悲しくなったユキハナは、そっと森の奥へ歩いていきました。
やがてユキハナは、大きな湖にたどり着きました。
湖は鏡のように静かで、ユキハナの姿を映していました。
「どうして、わたしは雪と花、両方を持っているの?」
湖にたずねるようにささやくと、風がふわりと吹いて、湖面がきらめきました。
そのとき――
湖の中から、小さな光の粒がふわりと浮かび上がりました。
「ユキハナ、きみの魔法は特別なんだよ。」
それは森の精霊たちの声でした。
「きみが笑うと、雪はやさしく舞い、花はそっと芽吹くんだ。」
ユキハナがそっと手を伸ばすと、雪の結晶がきらめき、そこに花びらがふんわりと重なりました。
そのとき、ユキハナは気がつきました。
「わたしは、雪と花をつなぐ精霊なんだ。」
それからユキハナは、自分の力を大切にするようになりました。
冷たい雪の世界にも、あたたかい花の世界にも、やさしく微笑みながら歩いていきました。
そして、彼女が通るところには、雪と花が一緒に舞う、不思議な風景が生まれるようになりました。
#キャンバスアート, #アートパネル, #肖像画, #ポートレート, #アート作品, #絵画, #イラスト作品#ファンタジー物語,, #妖精の森,, #精霊の少女,, #雪と花,, #ハッピーエンド,, #子供向け物語,, #幻想世界,, #優しい魔法,, #森の伝説,, #ユキハナ
販売中