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黄泉の夜に咲く花よ
ひとひら燃やし夢を呼べ
龍は消え人となり
けれど夜明けは来ぬままに
忘れ去られた名を探し影は踊る
風のようにされどひとつも届かぬまま
桜は散りてまた咲けり
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彼女の名は「宵宮(ヨミヤ)」。
名の通り、夜が明けることのない異界の宵に住まう者。
人の世と冥界の狭間に咲く「黄泉桜」の守護者であり、
咲いた花びらを一枚燃やせば、死者の記憶が夢の形で蘇るという。
彼女はもともと「焔龍(エンリュウ)」と呼ばれる異形の龍だった。
しかし、ある夜、彼女は一人の人間の男に恋をした。
男は死の運命にあったが、彼女はその命を救うために龍の肉体を捨て、女の姿となった。
しかし、彼が彼女を忘れてしまったとき、宵宮は二度と龍には戻れなくなった。
以来、彼女は永遠にこの黄泉桜の庭に囚われ、
訪れる者の「忘れられた記憶」を見届ける役目を負っている。
彼女の背には、龍だった頃の名残が刻まれている。
黒き鱗のように見える紋様は、彼女が龍の姿を失ったときに刻まれた呪い。
宵宮は今も、たった一人の記憶を取り戻すために、彷徨い続けているという。
夜に迷い込んだ者たちは、時折こう呟く。
「この世ならぬ美しさに心を奪われてはならない。
彼女は”黄泉の夜をさまよう龍” なのだから」と。
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